【悪の華】思春期の闇・・・か!?

漫画

【悪の華】思春期の闇・・・か!?

出典:Amazon

「うっせークソムシが」

主人公、春日高男中学校クラスの女の子仲村佐和が教師に対して吐いた言葉だ。

この子には友達がおらず、クラスの誰からも相手にされていない。

私がこの漫画を読んだのは数年前だ。

行き付けの美容院に置いてあった。 

『いきなり、凄まじい子の登場だな⁉️』と思ったものだが、1巻の途中で作品解説がされていたので読むと、この漫画を描いた押見修造先生のクラスにいた実在の女の子がモデルだと言う。 

押見先生は実際にその子から、「クソムシ」「クズ鉄」「クズ人間」「うんち人間」などと言われていたと言う。

押見先生が、そのモデルになった子と漫画の中の仲村佐和をどのくらい被せて描いているのか興味はあったが、その子が漫画の中の子通りだとすると、とんでもない子と言う事になってしまう。(笑)

思春期と言えば多感な時期。
と言う点で言えば『後悔』『懺悔』『絶望』『恐怖』『嫌悪』『憎悪』『失意』『悲観』『落胆』『虚脱』等々をマックスで感じてしまう事もある。

この誰もが抱える『思春期の闇』を、漫画なりの大胆さで描かれているので凄く引きずり込まれたものだ。

ところで、この漫画の主人公、春日はある詩集に傾倒…とも違うな、尊崇しているのが『悪の華』だ。

この漫画のタイトルと同じ詩集だ。

さぞかし押見先生も夢中になったであろう詩集で、フランスの詩人『シャルル・ピエール・ボードレール』が書いたものだ。

悪の華』(あくのはな、フランス語Les Fleurs du mal)は、シャルル・ピエール・ボードレールの詩集(『悪の花』とも)。はじめ題名は『冥府』となる予定だった。

詩人の生誕から死までを退廃的、官能的に表現する。ボードレール唯一の韻文詩集。象徴主義詩の始まりとされ、各国の詩人たちに多大な影響を与えた。  

出典:Wikipedia

読んでみたいと思ったがまだ未読のままだ。

昔から、詩集にはどうしても手が出ず、唯一手元にある詩集が『自分の感受性くらい』(茨木のり子著)だ。

出典:Amazon

この詩集は、大学時代に付き合っていた彼女からプレゼントされたものだが、そのまま放ったらかしにしていたら「読んだ?」と彼女から聞かれ「まだ途中」ウソを付いて慌てて読んだのだか、サッパリ良さがわからない

ところが後半になってこの詩集のタイトルになっている『自分の感受性くらい』を読んだ時には頭をぶち抜かれたものだった。

今回『漫画大学院』からお勧めしたいのは、この『自分の感受性くらい』と言う詩だ。

ネットで検索すれば読めるはずなので、皆さんもをぶち抜かれて欲しい。(笑)

さて漫画に戻るが、5巻目から押見先生の絵が凄く上手になる。

これはちばてつや先生『あしたのジョー』も同様で1巻最終巻画の違いは歴然

漫画家も作品と一緒に成長して行くと感じる事もある。

先生諸氏には失礼な言い方になるかも知れないが…⁉️(汗)

そしてこの漫画の場合は、やっている事の変態ぶりはエスカレートして行くのに、主人公に狼狽や焦燥感が消えているところも出てくる。

春日の表情だけで、読んでいる私も動揺したり安心したりで、ハートが揺さぶられてしまう。(笑)

優等生、佐伯奈々子変貌ぶりにも驚いた。

そして7巻・・・

春日と仲村はとんでもない事件を起こす。

この街に住んでいられなくなるくらいの。。。。。

Reset!!!

一度、リセットしないと先に進めない漫画だ。(笑)

他県の都市で高校生になっている春日。。。

普通の、普通の…高校生。

いや、少し暗いかな、、、(笑)
引き摺っているものは、やはり大き過ぎる。。。

春日の…新しいが始まる。

穏やかにページが進む。

上手く行ってくれと願う。

その相手と言うのが、佐伯 奈々子に勝るとも劣らないクラスのマドンナ!!!!

『常盤文』

佐伯奈々子と言えば、春日と偶然に遭遇する事になる。

佐伯奈々子の更なる変貌ぶりにまた驚いてしまう。

罵倒(?)される春日… 。。。

『春日高男』 ……… 確かに、私のクラスに彼がいたとするならば、私には苦手な存在、いや、嫌悪感さえ抱くかも知れない。

でも、どうしてクラスのマドンナを夢中にさせるのか理解に苦しむ。

そう言う設定にしてしまえばいいのだろうが、何故に彼が主人公としてこの物語を引っ張って行けるのかを考えると、理解は出来なくもない。

漫画と言うのはカッコいいヒーロー美少女と言うヒロインが主人公になるのが定石。

しかし、ビール(悪役)が主人公になる事もしばしばあった。

漫画の主人公には憧れを持ったり、自分を代謝させたりしたいものだ。

だが、この春日の様な陰キャラで、しかも変態(笑)、更には異常な感覚を持った鬱屈した少年が重要なファクターとして主人公になり、物語を引っ張って行けると言うのは現代の傾向なのだろうか⁉️

いや、傾向と言うよりも、そもそも『人間が潜在的に持つ闇の部分』に共感するからなのかも知れない。

後半は今の押見作品の形になりつつある、画だけの表現で伝える漫画になっている。

それにしても押尾作品のエンディングは、いつも難しい・・・(苦笑)

だが、全体を通して凄く引き込まれてしまう内容だ。

是非、お勧めしたい!

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